Photo: 守屋 友樹

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築山 有城
2016.07.01 金 – 07.30 土

1976年、神戸市に生まれた築山は、京都造形芸術大学で彫刻を学んだ後、現在まで神戸市にアトリエを構え、精力的に活動を行う作家です。
築山作品の特徴の一つとして、作品に用いられる素材の多種多様性が挙げられます。木、金属、樹脂、塗料など異なる素材を扱いながら、一貫してその素材が持っている表現の可能性を引き出そうと、何度も試行錯誤を重ねる過程の中で、素材の特性を捉えながら作品にしていきます。

近年は向き合う対象が作品を形成する素材だけでは無く、展示される空間そのものを自身の作品の一部と捉え、取り込むような作品も発表しています。2013年に出展したホテル型アートフェア、ART OSAKA(ホテルグランヴィア大阪)では、客室にホテルマンがお辞儀をする姿をモチーフにしたペインティング作品を1点飾ると共に、ベッドや時計といった部屋の中にある全ての家具、備品をペインティングに描かれたホテルマンのお辞儀の角度と同じ15度に傾ける事で、客室全体を作品に変容させました。また、2015年のギャラリーあしやシューレでの個展では、木材に自然に生まれる節の形を活かし、角材406本分の節が連なるように繋ぎ合わせ、ギャラリー空間を周回させる事で、空間と作品が一体となるインスタレーションを展開するなど、どれも築山のユーモアな視点と執念が無ければ、実現し得なかったであろう作品ばかりです。

本個展終了後には、約3ヶ月間に及ぶドバイ(UAE)でのレジデンスプログラムへの参加が決まっており、四十路を前に作家としての活動の幅は更に広がりを見せています。
「自らの手を介する事で素材そのものの特性を活かし、いかに面白く心躍るモノに仕上げるか」という築山の制作に対する姿勢、創造する事の楽しさや豊かさを、作品を通して感じ取って頂ければ幸いです。
是非、この機会にご高覧賜りますよう、宜しくお願い致します。

カタログデータ (PDF)