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clerestory
高倉大輔
2019.5.10 Fri-2019.6.1 Sat
この度、TEZUKAYAMA GALERYでは、東京を拠点に活動する髙倉大輔の個展「clerestory」*を開催いたします。
1980年東京生まれの髙倉は、立教大学在学中より役者として演劇の世界に入り、その後写真とデザインを独学で学び、この3つをベースとして写真作品を制作しています。
その独特な世界観より生み出される作品は、多くのメディアでも紹介され日本だけでなく、ヨーロッパを中心とした海外でも高く評価されています。
髙倉は、今まで自身の役者としての経験を作品の軸に制作活動を行って来ました。代表作とも言える2014年に発表された一人芝居がテーマの[mono- dramatic](モノドラマティック)シリーズでは、被写体に俳優や表現者を選び 、そこに髙倉が演出をつけ一人の人間の様々な表情や動きを一つのシーンに映し出しています。また、2016年に発表した[loose polyhedron](ルーズ・ ポリヘドロン)は、[monodramatic]より派生したシリーズで、喜怒哀楽をテ ーマに一人の若者の多面的な感情にフォーカスしています。
本展では、2018年11月フランス、パリで開催されたアートフェア[fotofever] にて先行発表した新シリーズ[loop pieta (円環のピエタ)]と、新作を加えた代表シリーズ[monodramatic]、を中心に発表いたします。今までは、一つのシーンを作り客観的に他者の表情を引き出してきた髙倉ですが、本作品は、 人生の分岐点に立った髙倉自身の感情により生まれた作品です。ミケランジェロの代表作の一つである「ピエタ」からインスピレーションを受けたと言う髙倉は、愛情と血で繋がる親子の姿をテーマに選びました。一人の女性が自身を抱きかかえたこの作品は、母親でもあり、子にも見てとれます。また、 鑑賞者は、自分自身を重ね合わせ見ることでしょう。
髙倉は、去年イタリアまで赴き、ミケランジェロが制作した4作品の「ピエタ」を 巡行し、新たに新作を制作しました。どうぞこの機会にご高覧くださいませ。