FIXATION 野田 万里子 2010.02.05 金 - 02.26 金
a このたび帝塚山画廊では、2009年に京都市立芸術大学を卒業した新鋭作家•野田万里子のインスタレーションによる展覧会、「fixation」を開催する運びとなりました。当展覧会では、飲食店等の出入口によく見かける“盛り塩” に焦点を当てます。塩にカラフルな着色を施し、それを何層にも重ね室内中に数百個にのぼる“盛り塩”を展開することにより、ギャラリースペースを不思議に変貌させます。 盛り塩。 盛り塩といえば商店等が出入口に盛ることによって客を呼び寄せる縁起ものとして定着しているが、由来は秦の始皇帝の故事にある。始皇帝は、阿房宮に美女を多数住まわせており、牛車に乗って阿房宮を巡り、牛が立ち止まった所で宿泊することにしていた。 あるとき数日続けて同じ場所で牛が足を止めることがあった。 その理由は、その場所に住んでいる女が、塩を盛りつけて置いたためであり、牛は塩を舐めるためにそこに立ち止まったのであった。盛り塩とは一種の求愛行為である。 塩というものが古くから様々な意味合いで使われ、現代においても重んじられている中、あえて元来の意味について考察しつつ、再構築された新たなメッセージとしての表現を目指します。カラフルな盛り塩に囲まれた空間で我々は何を感じるのか。 古くて新しい“盛り塩”にご期待ください。