Photo: 若林勇人

Neutral Palm Square
小池一馬
2014.03.28 金 – 04.26 土

この度テヅカヤマギャラリーでは、小池一馬による個展「Neutral Palm Square」を開催する運びとなりました。これまで東京や香港などで個展での発表をしてまいりましたが、大阪では初となります。

1980年生れの小池は、幼少のころから両親の仕事の関係でアルゼンチンやスペインなど海外での生活を送ってきました。その影響もあってか、小池の着眼は我々が海外のアーティストに対して受ける印象と何か通じるものがあります。容易に理解しがたいようにも見えますが、難解というよりも観る者の想像力を掻き立て、誰もがあたかも自分の夢の中で見たような、あるいはどこかで読んだ本の中のストーリーにあったようなごく身近いものにも感じながら画面を読み解くことが出来ます。しかしその先にある小池の意図を読み取ろうとすると、これまた想像力を要する。それ故に興味がさらに深まる。

近年、小池はペインティング、水彩、彫刻などの自身の作品を、壺や水の入ったペットボトルなど既存のモノと一緒に空間に配置する方法で発表を行っています。既存のモノと作品を同等にモノとして扱い、それらを慎重に配置することによって、空間に無数の見えない線を張りたいと小池は言います。

今展覧会はこれまで以上に”モノとモノの関係”を意識した展示をめざし、それによって空間に生み出される緊張感や繋がりが、鑑賞者の想像力を刺激することでしょう。

 

[作家制作メモ]

例えばちょっと南国へ旅行に行くとする。ホテルでチェックインをすませ、荷物を部屋に置いて、地図も持たずに夕食まで散歩に出かける。心地良い風が、南国らしい植物を揺らしている。ぷらぷらと歩いていると、椰子の木がある広場でウェイトリフティングをする男、英雄らしき男のポスター、何か信仰の対象らしき社などが目の前を通り過ぎて行く。ふと、道路を挟んだ向こう側に見える樹の上に咲いている花が目に飛び込んでくる。“あの花はあの樹が咲かせている花なのか?それとも寄生している植物の花なのか?”という疑問が頭をよぎる。今自分が立っているところからは、ぼんやりして確認できない。しかし、道路を渡って確認することなく、そのままホテルへ戻る。