瀧口 修造 展
瀧口 修造
2014.05.13 火 – 06.14 土

詩人、美術評論家、シュルレアリスム運動の紹介者として著名な瀧口修造は、戦前・戦後を通じ多くの若手芸術家の精神的支柱として、日本の前衛芸術をリードしてきました。ところが、1958年のヴェネチア・ビエンナーレで コミッショナーを務め、その後欧州各地を訪問してアンドレ・ブルトンやマルセル・デュシャンらと面会して きた頃からその活動に変化が現れ、帰国してからは自らもドローイング、水彩、バーント・ドローイング焼け焦がした水彩)、ロトデッサン(モーターによる回転線描)、デカルコマニー(転写法)など、さまざまな 手法による造形制作を開始しました。遺された素晴らしい作品は、小品が多いとはいえ、どれも驚くような 美しさを持っており、まさに一人の造形作家として評価されるべき質・量を備えています。

昨年5月から12月にかけて巡回開催された「詩人と美術 瀧口修造のシュルレアリスム」展(市立小樽美術館 小樽文学館、萬鉄五郎記念美術館、天童市美術館、足利市立美術館)では、青年期の詩的実験から戦前・戦後の評論活動、さらに欧州旅行を経て自らの作品制作に至る、瀧口の生涯にわたる活動が紹介されていますが、今回のテヅカヤマギャラリーでの瀧口修造展は、上記のような「造形作家」瀧口自身の制作に焦点を当て、ドローイング 水彩、ロトデッサン、デカルコマニーによる作品約35点を展示し、その多彩な手法の概要を紹介致します。

また、6月7日(土)に1998年国立国際美術館での「瀧口修造とその周辺」展においても主導的な立場で企画された同美術館副館長の島敦彦氏、そして瀧口修造の研究、収集において永年ご尽力されておられる土渕信彦氏を迎えてのトークイベントを開催いたします。 同日には瀧口修造が1962年に母校富山高校で在校生に向けて行った講演「美というもの」の録音と画像を 上映し土渕氏に解説していただくという、またとない素晴らしい機会を得ることが出来ましたので、こちらもお楽しみください。