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大成 哲
2016.11.25 金 – 12.24 土

1980年、東京都生まれ。2004年、日本大学芸術学部美術学科彫刻コース卒業。同年、東京藝術大学大学院に入学。2005年、チェコ政府奨学金を取得しチェコ共和国、プラハへ留学。プラハ美術アカデミーとプラハ工芸美術大学に各1年ずつ在籍。2008年、東京藝術大学大学院修士課程を修了。その後、再度チェコに渡りガラス、石、木などの素材を用いて彫刻やインスタレーション作品を、世界各国で精力的に制作発表しています。

上野の森美術館が40歳以下の平面芸術の若手作家を対象に実施している「VOCA展2012」では、作品「まねび NO.6」が佳作賞を受賞。大成はこの作品でガラスが割れた際にできるヒビをモチーフとして扱い、そのヒビを人為的にコントロールしながら独自の手法を用いて再現。自然にヒビ割れたガラスと、そのヒビを模して彫刻したガラスの作品が対になるように展示し、大きな反響を呼びました。

2014年に第一生命南ギャラリーで開催した個展「Tets Ohnari ∞ Egon Schiele」では、画家のエゴン・シーレ自身が製作し、創作活動時に愛用していた言われる一脚の椅子をモチーフにした作品を発表します。一点は彫刻家の大成がエゴン・シーレの椅子を精密に複製したレプリカの椅子。もう一点は複製する過程で生まれた’木屑’を材料にして作られた椅子。それらを同じ展示空間に並列に展示する事で、目には見えないモノの価値や作り手と素材との関係性を改めて問い直すような試みを展開しました。

大成の作品は’ 人の手が加わる事で物質が変化する際に起こる現象や関係性 ‘をテーマにしています。また、作品のあり方として、対称であるように創り上げる事を意識していると大成は言います。
「光と影」、「創造と破壊」、「感覚と理論」、「主体と客体」…といった一対の概念や要素が表裏一体の関係で成り立つように、一見矛盾する行為や相対する記号を一つの作品の中に内包させる事により、全ての物事や行為は本来等価値であるという事を鑑賞者に提示しています。

本個展では大成の代表作とも言えるガラスの彫刻作品を用いたインスタレーションを中心に大成哲の最新作を展覧致します。どうぞ、この機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。

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